人気ブログランキング | 話題のタグを見る

偏愛マップで大成功

神奈川の某所のホテルから、東京の某所の大学まで
2時間かけて登校。
いや、10時に寝て、5時半に起きて、6:10の電車に乗って、
乗り継いだので空席はあって、ずっと座って寝てられたので
よかったですけど。

スペイン語を1年生に、1限と2限に教える。

音節の分け方にアクセントの付け方の規則。
これがまた、大して難しいものではないんだけど、
なかなかすっと頭に入ってくるもんじゃない。
大体、みんな眠いし。
(前回の授業、名前を呼んだら、
「眠い」「疲れてる」「いい気分」のどれかを
スペイン語で答えさせるようにしたら
予想通り、この順番で多かった)。

というわけで、今度は問題を出して、とりあえず1人で
やったあと、となりの人と答案を交換させて
違ったら、どうしてそうなるのかを話し合わせてみる。

しかしそれをいきなりやると、けっこうみなさん、
緊張するんではないかとおもい、
齋藤孝が考えた「偏愛マップ」というのをつくらせて
それをまず、となりの人と交換させてお話させたあと
(あ、もちろん、日本語ね)
やらせてみる。

すると、偏愛マップでもりあがってみんな嬉しそうに話しているし、
問題の解答はほぼ全問正解!
「二人の力を合わせれば、大したことないでしょ」というと
「まあね」「楽勝っすよ」
と軽口をたたくまでに。

一クラスが35人で、これまで日本でもアメリカでもキューバでも
語学クラスは、最大で18人ぐらいのものしか
経験したことがなかったから、無理だ!と
思ってたけど、こうすれば、一人とはいわなくても
18組になることによって、けっこう、扱いやすくなる。

何より、学生もリラックスできて、眠けも覚める。

晴れてきたなか、学食でゴーヤチャンプルーを食べて、
LL事務室にいく。
注文しておいた映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』
『アモーレス・ペロス』『オール・アバウト・マイ・マザー』が
来ている。

こういう映画を観なさいよ、と勧めたのだが、考えてみたら
学生で家にビデオがある人も多くはないだろうと思った。
お金もないだろうし。
私なんて、演劇が好きだったのだが、一週間に
2本も観たりすると帰りの電車賃がなくなってしまったので、
駅か交番で借りていたくらいだ
(そういうことができるのだと、演劇の先輩たちが教えてくれた)。

毎度ですが、齋藤孝の『教え力』に、いくつか、
教えるために必要な力、というのが挙げられていて、
真っ先に上がっているのが「憧れる力」、次の次が「テキスト力」だった。

「憧れる力」というのは、教師自身が、
教えている内容が好きで面白くてたまらん、
と憧れ続けている姿を見せるということであり、
「テキスト力」というのは、教えられる側が
興味を持てるようなテキストを選ぶ力、というもの。

教科書そのまんまではつまらんから、
自分で面白いと思えるものを探して
教えろ、と書いてあるのを読んで、
そりゃまったくそのとおり、と思ったものだ。

私だって、つまらない教科書を使って、自分が教えている内容に
興味がない先生の授業は、熟睡させてもらっていたものである。

自分でテキストをつくる、というのも、大変だと思ったけれど、
やってみると案外面白い。同じ大変なら、退屈よりは、面白い方が
有意義な人生が過ごせるってもんだ。
by chinaloca | 2006-05-10 18:23 | 教える