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それは纏足か、初めての

私の体に合う服のブランド。

それは、無印良品、GAP、ベネトン。
・ ・・どれもノーブランドと変わらない特徴のなさと安さ(涙)。

もともと、コロコロ変わる流行には興味がなかったし、安さ優先で買ってたし、買うよりもらったり拾ったりする方が楽しいぐらいだったんで、それがこの、特徴のない、万人向けの体に合うブランドにあった体をつくっていったのでしょうか。おーこわ。

アパートに電話線がなく、昨日の研究会に関連して急いでメールが使いたかったので梅田に出る。ついでにちょろっとベネトンを覗いてみる。

即座に、あ、これは結婚式の二次会で着れそうだ、というドレスを発見。

しかし、前も結婚式用のドレスをここで買ったし、なんか違うのを探した方がいいのではないかと思い、と、とりあえずネット利用のため、マンガ喫茶に向かう。

再びベネトンへ。そのドレスはXSとSが一着ずつしか残っていない。とりあえずXSを試着してみる。この店は試着するとき、かならず店員が寄ってきて「いかがですか〜」と聞いてくる。

試着室から出ると、店員さんが息を飲んで「わあ、きれいに着て頂いて。ぴったりです」と言う。

「またまたぁ、うまいなあ〜」と思ったものの、たしかに自分でも驚くほど体にぴったりである。しかも、ファスナーもない、かぶり型なのに、である。よく入ったなあ。しかし、身長165センチなのにXSでぴったり、とはいかがなものか、ベネトン。

それでもまだ、なんか違う雰囲気のものも見てみよう、と、取り置きしてもらって近くのデパートに行ってみる。ほんの15分ぐらい見回って戻る。他に欲しいと思えるものが全然、なかった。

試着するとき、この店ではいつも、鏡を見るときに高いヒールのサンダルを履かされる。ここで初めて、ある種のワンピースとかドレスにはヒールのあるものが合う、ということに気づいた。しかし、普通の靴でも先が細いだけで足が痛くなるので、ずっとぺたんこのサンダルしか買ってこなかった。

しかしこのドレスにはやっぱり、華奢なものが合うなあ、と思う。そして、今、ヒールのあるサンダルを履かなかったら、多分、この先一生、履く機会はないだろうし、それはそれでもったいないような気がしてきた。

正直、ずっと、ヒールを履く女性なんて頭が悪いんじゃないかと思っていた。足が痛くなるのに、纏足のようなそれを履いてムリをするなんて、「好きなものを買ってる」つもりで、その不自由さに気づいてないんじゃない、と。

でも逆に、私の方が自由かというとそうでもない。女性は男性より背が高くてはいけない、とか、頭脳労働で勝負したい女性は、女性らしさを強調する格好をしてはいけない、という固定観念に囚われている、といえなくはないのだ。

まあでもどうせ、私の足に合うヒールのサンダルなぞ見つかるまい、と適当に見て回っていたら、見つけてしまった。それこそ、向こうから目に飛び込んできたのである。皮の質感といい、形といい、奇を衒ってなくて、まるでサンダルの無印、GAP、ベネトンである。

結局、ドレスもサンダルも、無難な路線でおさまってしまった。
それは纏足か、初めての_b0061491_15123043.jpg

それでも、このサンダルを履いて、世界を眺めると、それはそれでなかなか面白い。纏足のようにふらふらしなだれかかるどころか、下半身全体にピンと力が入り、ふくらはぎの筋肉がもりあがる。そして170センチの高みから世界を見下ろすと、なんかかえって、たくましく、雄々しくなったような気さえする。

問題はこの状態が何分、もつか、ってことですが。
by chinaloca | 2005-04-10 15:11