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セーラム

今週は水曜日だけ、一時的に太陽が顔を出す。
という予報だったので、「晴れたらセーラムに行こうか」と前夜に話していた。そしたら、なのか定かではないが、遠足の前日に興奮したコドモのように3時まで眠れず、ついに睡眠誘導剤を飲んだ。
といっても、ただの抗ヒスタミン剤。花粉症ひどかりしころ、眠くなってもしょうがないから飲んでいたもの。あまりによく眠れるので、長時間、飛行機に乗るときにも活用したりしていた。

しかし、そのせいで、翌朝の目覚めは最悪。目覚めても、だるく、心臓がばくばくして起きられない。結局10時まで床にふせることに。

朝から素晴らしい快晴だったので、なんとか起きだし、オレンジを食べて出かけ、前日に買ったベジタリアンのカツサンド↓を駅で食べる。
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いま日本で精力的に売り出している久司式マクロビオティックの商品。味はまあまあ。

North Stationに到着したのはセーラム方面の電車が出たばかりで、1時間待ち。その間、バスで行く方法も調べたけど、電車で25分のところ、1時間強かかるので断念。

片道3.75ドル。ふつうの駅では、切符無しで乗って車内で買えばいいのだが、ここは始発駅なので乗る前に買わないと課徴金(surcharge)がかかってしまう。
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そして着いたよ、魔女裁判で有名な街、セーラム!駅はぼろいけど、インフォメーションセンターに行くまでの小さなレンガの通りの味わい深さに期待ふくらむ。ボストンのフリーダム・トレイルならぬ、ヘリテッジ・トレイルというものがあるので、歩道に赤く引かれた線に沿って、見所を歩いていく。

・ ・・しかし・・・

どこ行っても高校生の集団がいっぱい。たまたま学校のフィールド・トリップにぶつかったらしい。
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しかも、行く先々、よく見るとかなりうさん臭いアトラクションやら土産物屋ばかりなんである。港町なので、「カリブの店」というものがあるので入ってみると、カリブと関係のないお茶とかスパイスとか売ってるし。日本の観光地の「占いの館」とか「ホラーの館」みたいなものが多かった。まだ4月前なので開いてないものも多かったし、ホラーもミステリーも興味がないので、ミステリーの舞台となった「7つの切妻屋根の家」は、中に入らず、庭と店だけ見せてもらう。あとはささっと通り過ぎて、目玉のピーボディ・エセックス・ミュージアムへ。

ここは日本の展示物が有名、と日本語のガイドにありますが、そりゃひいき目。となりの中国から買い叩いたと見られる豪勢な新婚さん用ベッドとか、英国家具を模した象牙家具とかはかなりすごいです。比べて日本のは、「まあ、こんなんでよければ」とお情けで譲ってもらったかのような小品ばかり。豪華でもわびさびでも民芸でもなく、どちらかというと商人系の物が多かった印象。

カリブ系の現代美術家たちの特別展示には、キューバ人のインスタレーションも。『忘れるために』というタイトルで、たくさんの酒の空き瓶が、ボロボロの桟橋の下に並べられている。ちゃんとキューバでしか手に入らない酒瓶が置かれていた。本人は出国許可が下りなかったのに、ゴミだった酒瓶は旅に出たというわけだ。

個人的にはオセアニアの展示物もとてもよかった。展示の仕方も、照明の工夫などがあって、美しかった。その場を見守っているご老人が、「ここは教育的だし面白いけど、あまり人がこないんですよ」と話しかけてきた。それで色々話してみると、結局、ただ見張りをしているだけで、全く、展示物に関する知識がないことが判明。ヒマならそこにあるガイド本を読みなさいよ。
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やたら住民の学歴の高いハーバード社会のあるケンブリッジからくると、こんな風に、あまり勉強してない「ふつうの」アメリカ人をたくさん見かけたのが、ある意味、新鮮だった。ホットドッグ屋のおやじさんの言葉使いとか(注文を聞くのに“Whaddaya want, my gal?” ルートビアを入れすぎてコップから吹き出したら、“Ah, it’s spillin’! Spillin’!”と叫んだり)、京都の外国人向けの土産屋のような品揃えのミュージアムショップで、つい真剣に物色してしまう年配のおばさんとか、駅前でガールスカウトにクッキーを売らせながら、「あらー、小さいときはいいけど問題はその後よ〜」と子育ての愚痴を語るおばさんとか。きっと夏になると、カップルで「レトロ」な記念写真をとったり、友達同士で恋愛について占ってもらってきゃーきゃー言う高校生とかであふれかえるんじゃないかと思う。
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結論。
セーラムは、博物館以外は、30過ぎたオトナが行ってもイマイチ楽しくない(笑)。
日が暮れる前にボストンに戻り、夫の春の服を探しにCopleyへ。幸運にも一つの店で、格安でいいものがたくさん手に入る。

久々にリーガル・シーフードで食事。よく分からず頼んだサラダはタイ風、スープはインド風、とアジア系だったのがかえってよかった。初めに頼んだ牡蠣は、「小さいけどおいしい」と言われていて、おいしいなら、と頼んだものの、あまりの小ささにちょっとガッカリ。

しかもレシートを見てがく然。
Kumamoto
熊本産の牡蠣かよっ。
なんで日本産の牡蠣を帰国前に食べなあかんのよっ。
説明はされてたんだけど、ウェイター、発音悪すぎ。
「カマモタ〜」
なんのこっちゃ。
by chinaloca | 2005-03-30 06:48