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タングルウッド音楽祭

朝、すぐ角のレンタカー屋が開いてすぐに出頭(←間違い)。
夫は「もっと大きいの借りてみたいなー」と言ってたのだが、本当に借りやがった。
それも、値段を聞いてみて、「高いなあ」と言ったら、なぜか値下げしてくれたそうだ。言ってみるもんだ。おかげで一日あたり、最安値に15ドル上乗せするだけで4輪駆動のジープを借りられた。高速では確かに安定感が違う。それに、帰りの道のりでは、速度を一定に保つ機能を使ったところ、ぜんぜん、疲れなかったそう。日本だと高級車にしかついていない機能らしい。

しかし、ドライバーが寝不足で、まっすぐいけば2時間のドライブで、2度、休憩をとる。アメリカのパーキングエリアは、日本のそれと比べものにならないほどしょぼい選択肢しかない。マクドナルドとそれに類する店がいくつか、程度である。まともな食事はほとんどなし。でも、今回、珍しくあった、LATAZZAというお店(多分、イタリア産のコーヒーのブランドだったと思う)のお茶とスイーツはなかなかよかった。ティーバッグが布製で、ちゃんと紅茶の味がした。「象の耳」というパイもほどよい甘さでサクサクしてた。
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タングルウッドに到着。2時半開始のコンサートなのに12時頃着いた。それでもかなり人が集まっている。若いボランティアらしき人たちが交通整理をしている。シニアボランティアが会場整理。たしかに大勢人が集まるとはいえ、だだっぴろい会場と、大勢の団員に、ゲスト演奏者を迎えて、さらに人件費を払うのは難しいのかもしれない。

タングルウッドは、夏に、ボストンオーケストラがずっと演奏する場所である。ボストンからもニューヨークからも同じぐらいの距離で、車を飛ばせば2,3時間の別荘地。そこで、屋外コンサートが聴けるのである。オーケストラとそのそばには屋根があって、もちろん、近いほど値段が高い。雨が降りそうだったので、せめて屋根のある安い席にしようかとも思ったが、とりあえず芝生席のまま入ってみると、ほとんどみんな芝生席で、オーケストラの周りは空席!芝生席はただの芝生で、みな、勝手に場所取りをする。私たちは開いたばかりのときに入ったので、オーケストラに近い木陰をゲット。芝生席は17ドル。でも、なにも敷物を持っていなかったので、税がかかると21ドルになる「マジックカーペット」という敷物を買う。まあ、かなり丈夫そうだし、実際、寝心地がよかったからいいんだけど。
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カフェテリアのようなところで食事を買う。これもまあまあ。ワインにチーズ、生ビールが充実しているので、そういうのが好きな人にはなかなかいいかも。サラダとチキンのセットを買う。家族連れには高いお値段。だから、常連ぽい方々は、ちゃんと食事を持参していた。

お客さんは、アングロサクソン系と日本人ばっかり!というかんじ。セイジ・オザワの影響は計り知れないね。

コンサートが始まる。それまでざわざわしていた芝生席だけれど、ちゃんと静まりかえる。寝っ転がったり、折りたたみ式の椅子で新聞を読んだり、思い思いの格好で聞く。私は途中、眠っちゃいました(笑)。

第二部は、フランスからきた著名なピアニストを加えての演奏。ウィトゲンシュタインという有名な哲学者の、これまた有名なピアニストの兄のためにつくられた曲———彼は、片手でしか弾けなかったのだ。その、迫力のある不協和音の音色に、同じく迫力のある不協和音の雷の音が被さる。嵐を呼ぶ男(笑)。

ぱらぱらと降り始めたので、屋根のある席の一番後ろの無料席に移動。第三部は、降りしきる雨の中。結局、お金払わなくても、みんな、有料席に座らせてもらっていたよう。屋根の中から、雨に煙る緑の木々を見ると、本当に美しかった。撮影が禁止だったのでお見せできないのが残念。

終わってから、B&Bへ。B&Bとは、Bed & Breadkfast、つまり、宿泊と朝食だけ提供する宿。民家を改造したものが多く、ここも3部屋だけ。ワシントンで編集の仕事をしている夫婦が、夏の間だけ経営しているんだそうだ。そこにあった食事する場所のファイルを見て、近くのレストランへ。
んー、悪くないけど、良くもない(笑)。アメリカの大味な家庭料理、って感じ。

6時を過ぎると他に何も開いていないので、Red Lion’s Innというところに行ってみる。2世紀前からある宿らしい。これがまた、なんかアヤシイ。夫の言うように、「何にも似ていない」のだ。この辺りの伝統の、質素で上品なニューイングランド調とは全く違う、濃い赤を基調としたインテリア。でもなんかキッチュ。土産物屋は、おばちゃんとおじちゃんをターゲットにしたガジェット(面白いが役に立たないもの)ばかり。
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セイジ・オザワと現天皇夫妻もいらしたらしく、写真が飾ってあるが、普段のアルカイックスマイルに比べて、明らかに「笑いすぎ」である。

どっと眠気が押し寄せて、8時半には就寝。
by chinaloca | 2005-07-31 04:13 | 遊ぶ。